ミニバスの試合では、流れを立て直したいとき、子どもたちに落ち着いて声をかけたいとき、ベンチがタイムアウトを請求する場面があります。観戦していると「今のタイムアウトはなぜ取れたの?」「得点後はいつ止まるの?」と迷うこともあります。
第17条のスローインでは、止まった試合をどう再開するかを確認しました。第18条では、その前に試合を一時的に止める制度である「タイムアウト」を扱います。
この記事では、2026年のミニバスケットボール競技規則 第18条をもとに、タイムアウトを取れるタイミング、回数、TO担当者の流れを保護者にも分かりやすく整理します。
第18条は「タイムアウト」についてのルール
第18条は、タイムアウトの請求、認められるタイミング、始まりと終わり、TOが審判へ知らせる流れを定めた条文です。タイムアウトは、チームが作戦や確認をするために、決められたタイミングで試合を止められる正式な中断です。
ミニバスでは、子どもたちを落ち着かせたり、守り方や次のプレーを確認したりする時間としても大切です。ただし、ベンチが言えばいつでも止まるわけではありません。競技規則で「タイムアウトが認められる時機」が決まっています。
タイムアウトとは?
タイムアウトとは、ヘッドコーチまたはファーストアシスタントコーチの請求によって認められるゲームの中断です。保護者向けに言えば、チームが作戦確認や休憩、試合の流れの整理をするための時間です。
2026ミニバスケットボール競技規則では、1回のタイムアウトは45秒間です。一般競技規則では1分間ですが、ミニバスでは45秒とされている点が大きな違いです。大会によって運用の補足がある場合もあるため、試合前に大会要項も確認しましょう。
誰がタイムアウトを請求できる?
タイムアウトを請求できるのは、ヘッドコーチまたはファーストアシスタントコーチです。スコアラーズテーブルから見えるように、またはTO席へ行って、定められたタイムアウトのシグナルをはっきり示して請求します。
観客席から「タイムアウト!」と声が出ても、それだけでタイムアウトになるわけではありません。ベンチから正式に請求され、TOが審判へ知らせ、審判がタイムアウトのシグナルを示して初めて始まります。
タイムアウトはいつ認められる?
タイムアウトは、いつでも自由に認められるものではありません。基本は、ボールがデッドでゲームクロックが止まっているときです。ファウルの後は、審判がTOへ番号や処置を伝え終わったあとに、両チームが請求できます。
- ボールがデッドでゲームクロックが止められたとき
- ファウルの後、審判がテーブルオフィシャルズへ伝達を終えたとき
- 最後のフリースローが成功してボールがデッドになったとき
- 相手チームがフィールドゴールで得点したとき
ただし、タイムアウトが認められる時機は、スローインをするプレーヤーにボールが与えられたとき、または最初のフリースローでシューターにボールが与えられたときに終わります。つまり、請求していても、再開の準備が進んだあとは認められない場面があります。
得点後のタイムアウトはどう見る?
得点後のタイムアウトは、保護者が特に迷いやすい場面です。相手チームがゴールで得点したとき、得点されたチームはタイムアウトを請求できます。請求しているチームが相手に得点された場合、TOは速やかにゲームクロックを止め、ブザーで審判に知らせます。
一方で、得点したチームが自由にすぐタイムアウトを取れるわけではありません。第4クォーターやオーバータイムの残り2分以下でゴールが成功した場合も、ミニバスでは「ゲームクロックを止める規定」は適用しないと整理されています。得点後の扱いは大会運用も関わるため、審判とTOの確認を待つことが大切です。
タイムアウトの回数と時間
2026ミニバスケットボール競技規則では、各チームに認められるタイムアウトは、各クォーターに1回、各オーバータイムに1回です。使わなかったタイムアウトを次のハーフやオーバータイムへ持ち越すことはできません。
| 項目 | ミニバスでの基本 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 1回の時間 | 45秒間 | 大会要項で運用補足がないか |
| 回数 | 各クォーター1回、各オーバータイム1回 | ローカルルールや大会方式 |
| 持ち越し | 次のハーフやオーバータイムへ持ち越せない | TO席で回数を共有する |
一般競技規則とは回数や時間が異なる部分があります。ミニバスでは大会ごとの実施要項で補足されることもあるので、TO担当者や指導者は事前確認をしておくと安心です。
タイムアウト中にできること
タイムアウト中は、チームが作戦を確認したり、選手に声をかけたり、気持ちを落ち着かせたりできます。ミニバスでは、子どもたちが焦っているときに、次の守り方やスローインの入り方を確認する時間としても役立ちます。
タイムアウト中、プレーヤーはコートから離れてチームベンチに座ってもよく、チームベンチに座ることを許された人は、チームベンチエリアの近くであればコートに入ることができます。安全面でも、無理に急がせず、落ち着いて再開へ向かうことが大切です。
タイムアウト後の再開方法
タイムアウトが終わったら、止まった理由やボールの位置に応じて、スローインやフリースローなどで再開します。タイムアウトを取ったからといって、ボールの権利が変わるわけではありません。
保護者向けには、「タイムアウトは試合を一度止める時間で、再開方法は止まった場面に戻る」と考えると分かりやすいです。フリースローの途中や、複数の罰則が続く場面では、審判の伝達を確認しましょう。
TO担当者が知っておきたいポイント
TOは、請求を受けたら、どちらのチームのタイムアウトか、今が認められるタイミングかを確認します。スコアラーは回数を記録し、タイマーは時間を管理します。国内大会では、審判へタイムアウトを知らせるブザーはスコアラーが鳴らす補足もあります。
- タイムアウトの請求を確認する
- どちらのチームの請求か確認する
- 認められるタイミングか確認する
- 審判へブザーで知らせる
- タイムアウトの回数を記録する
- 45秒間を管理し、再開準備を確認する
- スコアラー、タイマー、審判で連携する
- 迷ったらTO内や審判に確認する
初めてTOに入る場合は、初めてTOを担当する保護者向けチェックリストも合わせて確認しておくと、試合前の準備がしやすくなります。
ミニバスでよくあるタイムアウトの場面
相手に連続得点されたあとにタイムアウト
流れを止めて、守り方や次の攻め方を確認したい場面です。得点されたチームが請求している場合、TOは時計を止めてブザーで審判へ知らせます。
子どもたちが慌てているときにタイムアウト
ミニバスでは、試合の流れが速くなると子どもたちが焦ることがあります。タイムアウトは、責める時間ではなく、落ち着いて次のプレーを整理する時間として使うとよいでしょう。
フリースロー前後で確認したいとき
フリースロー中のタイムアウトは、ボールがシューターに与えられた後だと、最後のフリースロー後や新しいファウル・バイオレーションが関係した場面など、認められる条件が細かくなります。TO初心者は勝手に判断せず、審判の伝達を確認しましょう。
TO席が請求に気づかない
ベンチからのシグナルが見えにくいこともあります。請求する側ははっきり示し、TOはベンチと審判の動きを視野に入れておくとミスを減らせます。
保護者が観戦するときのポイント
- タイムアウトはベンチから正式に請求される
- 請求しても、すぐ認められるとは限らない
- 審判のシグナルがあって初めてタイムアウトになる
- 得点後のタイムアウトは、請求しているチームとタイミングが大切
- ミニバスでは回数や時間が一般競技規則と異なるため、大会要項を確認する
- 観客席から大声で請求しても認められない
- 審判とTOの確認を落ち着いて見守る
よくある勘違い
勘違い1:ベンチが言えばいつでもタイムアウトになる
実際には、タイムアウトが認められる時機があります。請求していても、スローインする選手にボールが与えられた後などは、認められない場面があります。
勘違い2:観客席からの声でもタイムアウトになる
観客席からの声でタイムアウトが認められるわけではありません。正式な請求と、TO・審判の確認が必要です。
勘違い3:得点後はいつでも自由にタイムアウトを取れる
得点後のタイムアウトにも条件があります。特に、得点されたチームの請求か、いつ請求されていたかが関係します。
勘違い4:タイムアウトの回数はどの大会でも同じ
ミニバスでは、第18条の基本として各クォーター1回・各オーバータイム1回、1回45秒とされています。ただし、大会や地域の運用で補足がある場合もあるため、必ず大会要項を確認してください。
第17条とのつながり
第17条では、スローインによる試合再開を確認しました。タイムアウト後も、多くの場合はスローインやフリースローなど、止まった場面に応じた方法で再開します。第18条を理解すると、「なぜ今すぐ再開しないのか」「なぜここからスローインなのか」が分かりやすくなります。
第19条とのつながり
第19条では、交代を扱います。タイムアウトと交代は、どちらも試合が止まったタイミングで関係することが多いルールです。ただし、タイムアウトと交代は別の請求・別の処置なので、TO担当者は混同しないようにしましょう。
ミニバス特有の交代・タイムアウト運用を実務寄りに確認したい場合は、U12の交代・タイムアウト関連の記事も参考になります。
インタープリテーション解説
第18条「タイムアウト」に直接対応するインタープリテーション事例は、今回確認した範囲では本文へ独立して追加する必要があるものは確認できませんでした。ここでは条文本文に基づき、タイムアウトが認められる時機、請求者、TOの伝達、ミニバスでの45秒・各クォーター1回という扱いを理解することが大切です。
まとめ
- 第18条は、タイムアウトについてのルール
- タイムアウトは、チームが作戦や確認のために試合を一時的に止める制度
- いつでも自由に取れるわけではなく、認められるタイミングがある
- 請求できるのはヘッドコーチまたはファーストアシスタントコーチ
- ミニバスでは、1回45秒、各クォーター1回、各オーバータイム1回が基本
- 得点後のタイムアウトは、請求チームとタイミングが大切
- TO担当者は、請求、回数、時間、審判への伝達を確認する
- 大会ごとの補足がある場合もあるため、大会要項の確認が必要
2026年競技規則の各条文をまとめて確認したい方は、2026バスケットボール競技規則をミニバス向けに解説|第1条〜第50条まとめをご覧ください。


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