ミニバスTOの時計係は、正式にはタイマーです。このページでは、試合前の準備、ゲームクロックの開始・停止、45秒のタイムアウト、インターバル、誤操作の連絡までを試合の流れに沿って確認できます。
2026ミニバス競技規則の第8・18・49条と、2026年度U12 TOマニュアルを基準に、第49条の解説をこのページへ統合しました。初めて担当する方は、最後の5つの想定場面で操作の理由も確かめてください。大会の競技時間・延長の有無・使用機器は試合前に確認します。
試合前|機器・時間・担当を確認する
初めて使う機器では、ゲームが始まる前に次の順で操作を試し、担当者間で確認します。以下は準備のチェック例です。
- 大会の競技時間、延長の有無、タイムアウト・インターバルの時間を確認する。
- スタート・ストップを試し、時間を戻す操作を確認して、開始前の表示にセットする。
- 終了ブザーと手動ブザーを確認し、タイムアウトのストップウォッチを準備する。
- タイムアウト請求を共有する方法、ブザー担当、誤操作を審判に伝える方法を決める。
- 再開時はボールと審判を見て、「スタート」「ストップ」をTO内で声に出して共有する。
U12 TOマニュアルでは、再開前に開いた手を上げ、スタートと同時に手を握って下ろす合図も示されています。時計の表示だけを見続けず、ボールへの接触と審判の笛を確認できる姿勢で担当します。
国内大会の役割分担|時計以外の任務は誰が行う?
第49条には、時間管理以外にファウル表示や交代・タイムアウトの合図も記載されています。ただし、国内大会の補足では次のように分担されています。
| 任務 | 国内大会での担当 |
|---|---|
| 個人ファウル数・ゲームディスクォリフィケーションの表示、チームファウル表示器具の操作 | アシスタントスコアラー |
| 5個目のファウルを審判へ知らせる、交代・タイムアウトの請求を合図する | スコアラー |
| 競技時間、タイムアウト、インターバルの計測 | タイマー |
U12のTOは、使用する機器に応じて役割を調整する場合もあります。ゲームクロックと得点表示が一体の機器でタイマーが得点入力も行う場合は、U12 TOマニュアルでは時計のスタート・ストップを優先するとしています。
第48条 スコアラーとアシスタントスコアラー、第45条 審判・TOの役割も参考に、担当と声かけを事前に確認しましょう。
最初に確認|試合時計を動かす3つのタイミング
| 再開方法 | 時計を動かす瞬間 |
|---|---|
| ジャンプボール | ジャンパーがボールを正当にタップしたとき |
| スローイン | コート上のプレーヤーが、投げ入れられたボールに正当に触れたとき |
| 最後のフリースローが外れ、ライブで続く場合 | リングに触れた後のボールが、コート上のプレーヤーに触れたとき |
ジャンプボールではトスアップの瞬間、スローインでは審判がボールを渡した瞬間や投げ入れた瞬間にスタートしません。フリースローも、リングに当たっただけではスタートしません。
最後のフリースローの後にスローインすることが決まっている罰則などでは、フリースローのボールへの接触で動かさず、スローインでの正当な接触を待ちます。詳しくはフリースローのルールをご覧ください。
試合時計を止める場面|得点とタイムアウトを区別
| 場面 | 操作・確認すること |
|---|---|
| ボールがライブで、審判が笛を鳴らした | ゲームクロックを止める |
| タイムアウトを請求しているチームが、相手にゴールを決められた | ゲームクロックを止める。得点された側が、次にボールがライブになる前に請求した場合も含む |
| クォーター・延長の時間が終了した | 自動で止まらなければ止める。終了ブザーも確認する |
| 通常のゴールが成功した | 時計を動かし続ける。ミニバスでは第4クォーター・延長の残り2分以下でも、得点だけを理由には止めない |
例えば、白チームがタイムアウトを請求していて、青チームがゴールを決めた場合は時計を止めます。一方、白チーム自身がゴールを決めただけでは、その請求を理由に時計を止めません。どちらのチームの請求か、スコアラーと共有しておきます。
時計が動いている通常の得点後のスローインでは、時計をいったん止めてから動かす操作は不要です。タイムアウトなどで停止した後に再開するスローインと区別します。
ショットクロックのブザーが鳴ったとき
U12 TOマニュアルハンドブックは、ショットクロックのブザーに続いて審判が笛を鳴らしたときにゲームクロックを止めるとし、笛がなければ止めない操作を示しています。ブザーだけを聞いて、一律にストップしないことが大切です。
一方、第49条49-2の条文には、チームがボールをコントロールしている状態でショットクロックのブザーが鳴ったときに止める条件が記載されています。条文の条件とU12の操作手順の書き方が異なるため、TOを担当する前に、この場面の連携を審判・TO主任と確認しておきましょう。
試合時計とショットクロックは別の時計です。例えばジャンプボールでは、試合時計は正当なタップで始まりますが、ショットクロックはどちらかのチームがボールをコントロールしてから始まります。ショットクロックの基本も合わせて確認してください。
タイムアウトは45秒|35秒と45秒でブザー
| タイミング | タイマーの操作 |
|---|---|
| 審判が笛を鳴らし、タイムアウトのシグナルを示す | ストップウォッチで計測を始める |
| 35秒経過 | ブザーで審判に知らせる |
| 45秒経過 | 終了を知らせるブザーを鳴らす |
ベンチの請求や、スコアラーが請求を知らせるブザーを鳴らした時点から45秒を計り始めるわけではありません。審判のタイムアウトのシグナルを確認します。
ブザーのスイッチがタイマーの押せる位置にない場合は、U12 TOマニュアルハンドブックではスコアラーが鳴らすとされています。計測とブザーの担当を試合前に決めておきます。一般競技規則の50秒・60秒と混同しないようにしましょう。
クォーター・ハーフタイム・延長前の時間管理
ミニバスの標準は1クォーター6分、ハーフタイム5分、前半・後半それぞれのクォーター間は1分です。引き分けにせず延長を行う場合は1回3分で、延長前・延長間のインターバルはU12 TOマニュアルハンドブックで2分と整理されています。
| インターバル | ブザーで知らせる時点(U12 TOマニュアル) |
|---|---|
| 試合開始前 | 残り3分、残り1分、終了時 |
| ハーフタイム | 残り3分、残り1分、終了時 |
| 1分間のインターバル | 終了時 |
| 2分間のインターバル | 残り1分、終了時 |
第49条49-4では、第2・第4クォーターと各延長の開始30秒前にブザーを鳴らす一般規定は適用しません。延長前の「残り1分」の知らせは、U12 TOマニュアルの操作手順です。
前のクォーター・延長が終わったら速やかにインターバルを計測します。ただし、終了後すぐにフリースローを行う場合は、そのフリースローが終わってから計り始めます。終了時はブザーを鳴らし、次の競技時間をゲームクロックにセットします。
ゲーム開始前のインターバルや延長の有無など、大会で定められた扱いも確認してください。第8条では、競技時間の短縮や国内大会のインターバル変更について補足があります。
止め忘れ・動かし忘れ|表示と起きた時機を伝える
時計係で大切なのは、ミスを隠さず、表示を自分の判断だけで直さないことです。押し忘れや押し間違いに気づいたら、次の順番で共有します。
- 現在の表示を覚える:慌てて何度もボタンを押さず、残り時間の表示を確認します。
- すぐ隣へ伝える:「止め忘れました」「動かすのが遅れました」とスコアラーやTO主任へ短く伝えます。
- 審判へ知らせる:スコアラーやTO主任と連携し、必要なタイミングで審判へ知らせます。重大な計時異常では、大会運用に従ってTOの合図を使います。
- 指示を待つ:残り時間の訂正や試合再開は、審判の確認と指示を受けてから行います。
映像や周囲の感覚だけで秒数を推測して直すと、別のずれを生むことがあります。時計係だけで解決しようとせず、「表示と起きた時機を把握する・共有する・審判の訂正指示に従う」を基本にしてください。訂正を待つ間も、通常の開始・停止操作は行います。事前打ち合わせで、異常時に誰へ伝えるか、TOの合図をいつ使うかまで確認しておくと安心です。
終了時のブザーが鳴らなかったり、審判に聞こえなかったりした場合は、速やかにほかの方法で審判に知らせます。第49条49-1に定められたタイマーの任務です。
タイムアウトや交代の請求を知らせるTOのブザーは、それ自体で試合を止めたり、ボールをデッドにしたりするものではありません。競技時間の終了を知らせるブザーとは役割が異なります。
操作を試す5問|答えを開く前に考えてみよう
以下は学習用に作成した想定場面です。ゲームクロックを「動かす・止める・そのまま」に分けて考え、答えで理由を照合してください。ショットクロックは別に判断します。
1. ジャンプボールのタップ後、まだ誰も持っていない
試合開始。ジャンパーが正当にタップしました。ボールは空中で、まだどちらのチームもコントロールしていません。試合時計は?
答え・理由を見る
タップしたときにスタートします。ゲームクロックはコントロールを待ちません。ショットクロックはコート上のコントロールを待つため、2つの時計が同時に動き始めるとは限りません。
2. スローインを守備側がはじいた
時計を止めた状態からのスローインです。投げ入れたボールに、コート内の守備側プレーヤーが正当に触れました。味方はまだキャッチしていません。試合時計は?
答え・理由を見る
コート内の守備側が触れたときにスタートします。味方のキャッチ完了を待ちません。スローインをする選手が手からボールを離した時点では開始しません。
3. 第4Q残り1分30秒で普通の得点が入った
通常のミニバスの試合です。タイムアウト請求はなく、審判の笛もありません。相手のシュートが入りました。試合時計は?
答え・理由を見る
動かしたままです。通常のミニバスでは第4Q・延長の残り2分以下でも、得点しただけでは止めません。一般競技の終盤の操作と混同しないようにします。
4. 最後のフリースローがリングに当たり、誰も触れていない
最後の1本が外れ、リバウンド争いが続く場面です。リングに当たったボールはまだ空中で、コート上の誰も触れていません。試合時計は?
答え・理由を見る
まだスタートしません。リングに触れた後、コート上のプレーヤーがボールに触れた時点で開始します。罰則で次のスローインが決まっている場合は、そのスローインによる再開を待ちます。
5. 白がタイムアウトを請求し、青が得点した
白の請求をスコアラーと共有済みです。青がフィールドゴールを成功させました。試合時計と45秒の計測は同時に始めますか?
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得点時に試合時計を止め、45秒の計測は審判のタイムアウトのシグナルから始めます。得点した瞬間やTOの請求ブザーから45秒を計るわけではありません。2つの操作のきっかけを分けて覚えます。
確認に使ったJBA公式資料
- JBA U12カテゴリー:競技規則・TO関連資料の掲載ページ
- 2026ミニバスケットボール競技規則:第8条、第18条、第49条
- U12 TOマニュアルハンドブック(2026年度版):「タイマーの仕事」「タイマー系のコミュニケーション」
一般競技規則の操作をそのままミニバスに当てはめず、ミニバス版とU12のTO資料を組み合わせて確認しています。

