2026ミニバスケットボール競技規則 第35条を解説|ダブルファウルとは何か

ミニバスルール

ミニバスの試合では、リバウンド争い、ルーズボール、ポストプレーなどで、両チームの選手が同時に強く接触してしまう場面があります。

そのような場面で関係するのが、第35条「ダブルファウル」です。初心者には「両方がファウルしたら、どちらのボールになるの?」「フリースローはあるの?」が分かりにくいところです。

この記事では、2026ミニバスケットボール競技規則 第35条をもとに、ダブルファウルの条件、記録、フリースローを行わないこと、ゲームの再開方法を、審判初心者・TO初心者にも分かるように整理します。

第35条の全体像|両チームのプレーヤーが互いにファウルした場面

第35条は、大きく次の内容に分かれます。

  • 35-1 定義:ダブルファウルとは何か
  • 35-2 罰則:ダブルファウルが起きたときの処置

初心者向けにいうと、ダブルファウルは「両チームのプレーヤーが、ほぼ同時に互いにファウルをした場面」です。関係した両方のプレーヤーにファウルが記録されますが、ダブルファウルそのものではフリースローは行いません。

35-1 定義|ダブルファウルとは何か

35-1-1 ダブルファウルの基本条件

ダブルファウルとは、両チームの2人のプレーヤーが、ほとんど同時に互いにファウルをした場合のことです。どちらか一方だけがファウルをした場面ではなく、両方のプレーヤーが相手に対してファウルをしていることが大切です。

第35条では、2つのファウルがダブルファウルとみなされるための条件も整理されています。両方がプレーヤーのファウルであり、体の触れ合いを伴い、同じ2人の対戦プレーヤーの間で起こり、ファウルのカテゴリーも条件に合っている必要があります。

初心者向けには、「どちらか一方だけが悪いのではなく、両方の選手がほぼ同時に相手へ不当な接触をした場面」と考えると分かりやすいです。パーソナルファウルの基本は、第34条「パーソナルファウル」でも整理しています。

  • リバウンド争いで、Aチームの選手が押し、Bチームの選手も押し返した
  • ポストプレーで、オフェンスとディフェンスが互いに押し合った
  • ルーズボールで、両方の選手が相手をつかんだ
  • スクリーン周辺で、双方に不当な接触があった

ただし、単に接触しただけではダブルファウルではありません。接触があっても、どちらか一方の不当な接触が原因なら、その一方のファウルとして扱う場面があります。接触の見方は、第33条「コンタクト:基本概念」とつなげて理解することが大切です。

ダブルファウルとパーソナルファウルの違い

項目パーソナルファウルダブルファウル
主な場面片方のプレーヤーが相手に不当な接触をした両チームのプレーヤーがほぼ同時に互いにファウルした
記録ファウルしたプレーヤーに記録両方のプレーヤーに記録
フリースロー状況によってあり行わない
再開スローインやフリースローなど状況によるボールのコントロール状況などにより再開
初心者の覚え方どちらか一方のファウル両方が互いにファウル

「接触が強いから両方」という決め方ではありません。両方のプレーヤーに、それぞれファウルとして扱うべき不当な接触があったかを見ます。

35-2 罰則|ダブルファウルの後はどう処置するか

ダブルファウルが宣せられた場合、両方のプレーヤーにパーソナルファウルを記録します。どちらのチームにもフリースローは与えられません。

ゲームの再開方法は、そのときのボールの状態やチームコントロールによって変わります。初心者向けには「両方にファウルを記録し、フリースローなしで、止まった場面に応じて再開する」と整理すると分かりやすいです。

35-2-1 両方のプレーヤーにファウルを記録する

ダブルファウルでは、関係した両方のプレーヤーにそれぞれファウルが記録されます。TO初心者は、審判の伝達を見て、両チームのどの選手にファウルを記録するのかを確認します。

このファウルはチームファウルにも関係します。片方だけ記録してしまうとスコアシートやチームファウル数がずれてしまうため、両チームの番号を落ち着いて確認しましょう。

なお、ダブルファウルそのものではフリースローは行いません。ここは通常のショット中のファウルなどと混同しやすいポイントです。

35-2-2 ゲームの再開方法

ダブルファウル後の再開は、いつもジャンプボールシチュエーションになるわけではありません。まず、得点が入ったか、どちらのチームがボールをコントロールしていたか、どちらにボールが与えられる予定だったかを見ます。

  • ダブルファウルとほぼ同時に有効なフィールドゴール、または最後のフリースローが成功した場合は、得点されたチームがエンドラインからスローインして再開します。
  • どちらかのチームがボールをコントロールしていた、またはボールを与えられることになっていた場合は、そのチームのスローインで再開します。
  • どちらのチームにもボールのコントロールがなく、ボールを与えられることにもなっていなかった場合は、ジャンプボールシチュエーションになります。

スローインで再開する場面は、第17条「スローイン」の考え方とつながります。ジャンプボールシチュエーションになった場合は、第12条「ジャンプボール、オルタネイティングポゼッション」に沿って、ポゼッションアローを確認します。

ダブルファウルでよくある勘違い

勘違い1:両方が接触したら必ずダブルファウル

接触があるだけではダブルファウルではありません。両方のプレーヤーが互いにファウルをしていることが必要です。どちらか一方が原因なら、通常のパーソナルファウルになる場面があります。

勘違い2:ダブルファウルでもフリースローをする

ダブルファウルではフリースローは行いません。他のファウルや別の罰則が絡む複雑な場面では、審判の処置に従います。

勘違い3:片方だけにファウルを記録する

ダブルファウルでは、両方のプレーヤーにファウルを記録します。TO初心者は、両チームの番号を必ず確認します。

勘違い4:再開はいつもジャンプボール

必ずジャンプボールシチュエーションになるわけではありません。得点の有無、ボールのコントロール、ボールが与えられる予定だったチームによって再開方法が変わります。

ミニバスでダブルファウルが起こりやすい場面

リバウンド争い

両選手が押し合う、腕を絡める、背中を押す、押し返すといった場面です。ボールへのプレーではなく、相手の体を動かす接触になっていないかを見ます。

ポストプレー

オフェンスとディフェンスが互いに体を押し合う、腕で相手を押さえるなど、位置取りの争いが強くなりすぎる場面があります。

ルーズボール

両選手がボールを追いながら、互いにつかむ、押す、体を入れすぎる場面です。ボールではなく相手の体に向かっていないかを確認します。

スクリーン周辺

スクリーンをかける側、抜ける側、守る側が近い距離で動くため、双方に不当な接触が起こることがあります。ただし、どちらか一方だけが原因の場面もあるため、安易に両方と決めつけないことが大切です。

審判初心者が見るポイント

  • 接触があっただけでダブルファウルにしていないか
  • 両方のプレーヤーが互いにファウルをしているか
  • 2つのファウルがほとんど同時に起きたか
  • 同じカテゴリーのファウルか
  • 通常のパーソナルファウルとして一方だけを罰するべき場面ではないか
  • 得点が入ったか
  • どちらのチームがボールをコントロールしていたか
  • どちらのチームにボールが与えられる予定だったか
  • TOに両方の選手番号を正しく伝えられているか

TO初心者が見るポイント

審判がダブルファウルを宣したら、両チームのどの選手にファウルを記録するか確認します。両方のプレーヤーにパーソナルファウルを記録し、チームファウルにも反映します。

ダブルファウルではフリースローは行いません。再開方法は審判の指示を確認します。ジャンプボールシチュエーションになる場合は、ポゼッションアローも確認します。

分からない場合は、勝手に処理せず、スコアラー、TO主任、審判に確認しましょう。

指導者・保護者が知っておきたいこと

ダブルファウルは「どちらが悪いか分からないから両方」という意味ではありません。両方の選手が互いにファウルをしたと審判が判断した場面です。

小学生には、「押し合わない」「つかみ合わない」「ボールではなく相手に向かわない」と伝えると分かりやすいです。リバウンドやルーズボールは熱くなりやすいため、体の使い方を練習で整理しておくと安心です。

保護者は、ダブルファウルでは両方にファウルが記録され、フリースローは行わないと知っておくと観戦しやすくなります。

インタープリテーション解説|ダブルファウルで迷いやすい場面

ここからは、条文本文とインタープリテーションの関係を分けて整理します。今回確認した範囲では、第35条「ダブルファウル」に直接対応するミニバス独自のインタープリテーションは確認できませんでした。

そのため、この記事では条文本文と第33条・第34条の基本に基づいて、両方のプレーヤーが互いにファウルをした場面の見方を説明しています。実際の処置は、審判講習会や大会ごとの確認事項もあわせて確認してください。

よくある質問

Q. ダブルファウルとは何ですか?

A. 両チームの2人のプレーヤーが、ほとんど同時に互いにファウルをした場合のことです。

Q. 接触した両方の選手に必ずファウルがつきますか?

A. 必ずではありません。両方のプレーヤーが互いにファウルをしたと判断される必要があります。

Q. ダブルファウルではフリースローをしますか?

A. いいえ。ダブルファウルではフリースローは行いません。

Q. ダブルファウルでは誰にファウルを記録しますか?

A. 関係した両方のプレーヤーに、それぞれパーソナルファウルを記録します。

Q. ダブルファウル後は必ずジャンプボールですか?

A. 必ずではありません。得点が入ったか、どちらがボールをコントロールしていたか、どちらにボールが与えられる予定だったかによって再開方法が変わります。

まとめ

第35条は、ダブルファウルを定めた条文です。ダブルファウルは、両チームの2人のプレーヤーがほとんど同時に互いにファウルをした場面です。

ダブルファウルでは、両方のプレーヤーにパーソナルファウルを記録します。フリースローは行いません。再開方法は、得点の有無、ボールのコントロール、ボールを与えられる予定だったチームによって変わります。

審判初心者は、安易に「両方ファウル」にせず、双方が本当に互いにファウルをしたかを見ることが大切です。TO初心者は、両方の選手番号と再開方法を審判に確認しましょう。

2026年競技規則の各条文をまとめて確認したい方は、2026バスケットボール競技規則をミニバス向けに解説|第1条〜第50条まとめをご覧ください。

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