ライブボール・デッドボールは、競技規則上のボールの状態です。ライブになる時機と、ゲームクロックやショットクロックを動かす時機は同じとは限りません。例えばスローインの選手にボールが与えられた時点でライブですが、ゲームクロックはまだ動かしません。
2026ミニバス競技規則第10条をもとに、再開時の状態、笛やブザーが鳴ったときの例外、TOの時計操作を場面別に解説します。
ライブになる3つの時機
| 再開方法 | ライブになる時機 | ゲームクロック |
|---|---|---|
| ジャンプボール | トスしたボールがクルーチーフの手から離れる | 正当にタップされたときに開始 |
| スローイン | スローインする選手にボールが与えられる | コート内の選手に正当に触れたときに開始 |
| フリースロー | シューターにボールが与えられる | フリースロー中は止めたまま。最後のフリースローが外れ、ライブのままコート上の選手に触れたときに開始 |
得点後のスローインも同じです。必ず審判から手渡されるという意味ではなく、スローインする選手がボールを使って再開できる状態になればライブになります。スローイン・フリースローの5秒も、このボールが与えられた時点から数えます。
デッドになる主な時機
| 場面 | 基本の扱い |
|---|---|
| ゴール・フリースローが成功する | デッドになる |
| ライブボール中に審判が笛を鳴らす | 原則デッド。空中のショットなどの例外は後述 |
| クォーター・延長の終了合図がある | 原則デッド。ブザー前に放たれた空中のショットは例外 |
| チームがボールをコントロール中にショットクロックのブザーが鳴る | デッド。ただし誤作動のブザーは別 |
| フリースローが外れることが明らかで、次のフリースローや別の罰則が続く | デッド。通常のリバウンド争いにはならない |
「ファウルが起きた瞬間」「選手が勝手にプレーをやめた瞬間」を時計操作の基準にしないでください。TOは審判の笛・合図と規則上の停止条件を確認します。アウトオブバウンズも判定と再開の指示に従います。
笛・ブザーが鳴っても、空中のショットはすぐデッドにならない
通常のゴールのショットが既に手を離れて空中にあるときに、審判の笛やクォーター終了・ショットクロック終了のブザーが鳴っても、そのボールは直ちにはデッドになりません。そのまま入れば、規則に従って得点を認めます。
| 場面 | 得点の判断 |
|---|---|
| ショットを手放した後、空中にある間にクォーター・延長の終了合図があり、そのまま入る | 終了合図より前に手を離れていれば得点を認める。赤い終了表示がある場合の優先条件は下記を確認 |
| クォーター・延長の終了合図の時点でまだボールを持ち、その後にショットする | 得点を認めない |
| 空中のショット中に笛・クォーター終了の合図があり、その後別の選手がボールに触れる | その接触でデッドになる。終了後のタップを得点にしない |
| ショットクロックのブザー前に放たれたショットがリングに触れる | 24秒違反にならずプレーを続ける |
| ショットクロックのブザー前に放たれたショットがリングに触れず外れる | 原則24秒違反。ただし相手が速やかに明らかにコントロールすれば続行 |
クォーター・延長の終了合図は、第9条9-7も確認します。バックボードの外枠に赤く点灯する終了表示が備わっている場合は、ゲームクロックのブザーよりその点灯を優先します。点灯と音にずれがある会場で、音だけを基準にショットの有効・無効を決めないでください。TOは試合前に装置と審判との連携を確認します。
ブザー後に入ったから必ず無効、笛が鳴ったから必ず得点を取り消す、という判断はできません。手を離れた時機、空中のボールへの接触、審判の得点・違反の合図を確認します。ゴールテンディングやインタフェアレンスの規定も適用されます。
手を離す前のファウル|ひと続きのショットなら認められる場合
ボールがまだ手にあっても、シューターがゴールへ向けたひと続きの動作を既に始めた後、守備側の選手やベンチに座ることを許された人物がファウルを宣せられ、その動作のままショットを終えた場合は、ボールはデッドにならず、成功した得点を認めます。
例:A1がショットのひと続きの動作を始めた後、B2が別のA2にファウルをし、A1がそのままショットして入れた場合、A1の得点は認められます。Bのチームファウルが3個目ならAのスローイン、5個目ならファウルを受けたA2の2本のフリースローです。シューター本人へのファウルだけに限られません(公式解説10-1、10-2)。
一方、A1がまだボールを持つショット動作中に、味方A2がB2にチームコントロールファウルをした場合はデッドになり、その後にA1が入れても得点を認めません。ボールを手放した後のファウルとは区別します(公式解説10-3)。
笛の後に明らかに新たなショット動作を始めた場合は、ひと続きの動作の例外には当たりません。得点とフリースローの本数は、ファウルの種類・時機・チームファウルの状況を審判が判定します。
フリースロー|成功・途中の失敗・最後の失敗
| 場面 | 状態と次の動き |
|---|---|
| シューターにボールが与えられる | ライブ。5秒以内に手放す。ゲームクロックは止めたまま |
| フリースローが成功 | デッド。次のフリースロー、スローインなどへ進む |
| 1本目が外れ、2本目が続く | 入らないことが明らかになればデッド。リバウンドから攻撃を始めない |
| 通常の最後のフリースローが外れ、リングに当たり、別の罰則がない | ライブのままリバウンド。コート上の選手に触れたときゲームクロック開始 |
| 最後のフリースロー後にも罰則のスローインが続く | 外れてもリバウンド争いで再開しない |
フリースローのボールが空中にある間、シューター以外の違反に対して笛が鳴った場合も、直ちにデッドにせず成功したフリースローを認める例外があります。シューターの違反、リングに届かないショット、レーンの違反などは、それぞれの規定に従います。
得点後はデッドでも、ミニバスの時計は原則止めない
通常のゴールが成功するとボールはデッドになりますが、ミニバスのゲームクロックは原則としてそのまま進みます。一般競技の「第4クォーター・延長の残り2分以下で得点後に止める」規定はミニバスでは適用しません。審判が笛を鳴らした場合など、別の停止条件があればその条件に従います。
得点されたチームがエンドラインの外からスローインするためにボールを使える状態になれば、再びライブです。「デッド=いつも時計が止まる」と覚えると、得点後に時計を止める操作ミスにつながります。
ライブ・時計・ボールコントロールを分けて考える
| 確認するもの | 見ていること | 例 |
|---|---|---|
| ボールの状態 | ライブかデッドか | スローインする選手にボールが与えられたらライブ |
| ゲームクロック | 競技時間をいつ動かす・止めるか | スローイン中はコート上の正当な接触まで止める |
| チームコントロール | どちらがライブボールを保持・ドリブルする、または与えられているか | 味方同士のパス中はチームコントロール継続 |
| ショットクロック | 攻撃の残り時間と開始・リセット条件 | ショットが手を離れてチームコントロールが終わっても、それだけで24秒に戻さない |
ショットを手放すとチームコントロールは終わりますが、空中のボールはライブです。またスローインする選手にライブボールが与えられると、チームコントロールは既に始まっています。そのため、スローイン後のショットクロック操作は「味方がつかむまで待つ」とは限りません。
最初のジャンプボールでは、ライブになるのは審判の手を離れた時、ゲームクロック開始は正当なタップ、ショットクロック開始はコート上のコントロールです。3つの時機を分けると理解しやすくなります。
保護者・TOが試合で確認する順番
笛やブザーが鳴ったら、まず審判の合図を見ます。得点が認められたか、どちらのチームにボールが与えられるか、スローインかフリースローかを確認します。TOは時計の停止・開始条件と記録を照合し、判断が必要なときはTO主任や審判に伝えます。
「笛の後に入った」という見た目だけで抗議せず、ショットと笛の順序、再開方法に注目すると観戦しやすくなります。
参照した公式資料と関連記事
2026年10月6日確認。JBA U12「競技規則・関連規程等」掲載の2026ミニバス競技規則第9・10・14・15・17・29・43・49・50条、2026公式解説10-1〜3、U12 TOマニュアルハンドブック(2026年度版)を参照しています。
ジャンプボール・ヘルドボールとアロー
スローインの5秒と再開
アウトオブバウンズの判定と時計
場面ごとの5秒ルール
ショットクロックの24秒・14秒・継続

