ミニバスで選手が怪我をしたときは、審判が保護の必要性とプレーの状況を見て試合を止めます。その後は、介助を受けたか、すぐに続行できるか、出血があるかなどによって交代を判断します。
この記事は2026ミニバス競技規則第5条の手続きを解説するものです。怪我の診断や治療・復帰判断は救護担当や医療者に任せ、ルール上の交代条件を満たすことと、安全にプレーできることを分けて確認してください。
選手が倒れたとき、すぐに試合は止まる?
怪我が起きたときボールがライブなら、どちらにも不利にならない限り、攻撃側がショットする、コントロールを失う、プレーを控える、ボールがデッドになるまで、審判は笛を待つことがあります。選手の保護が必要な場合は、速やかにゲームを止めます(第5条5-2)。
保護者はチームスタッフや会場の救護担当に状況を伝え、案内に従います。観客が一斉にコートへ入ると救護や進行を妨げるので、必要な連絡や持ち物の準備に協力しましょう。
誰がコートに入れる?ドクターの例外
| 人・場面 | コート内に入る条件 |
|---|---|
| コーチ・アシスタントコーチ・交代要員・5ファウルのチームメンバー・チーム関係者 | 審判が許可した場合に、怪我をした選手を介抱するために入れる |
| ドクターが直ちに手当てが必要と判断 | ボールがデッドになったとき、審判の許可なしで入れる |
| 観客席の保護者 | 保護者というだけで自由に入れるわけではない。チームと救護担当の案内に従う |
ドクターの例外は「ボールがデッド」「直ちに手当てが必要」という条件です。単にチームの関係者であることと同じ扱いにはしません。
交代が必要な場面と、交代不要の例外
| 場面 | 第5条の扱い |
|---|---|
| 約15秒以内にプレーを続行できない | 原則として交代 |
| 怪我の手当てを受ける/自チームの関係者から介助を受ける | 原則として交代 |
| 選手の様子を見るため、自チームの関係者がコート内に入る | 実際に触れて手当てしなくても介助とみなし、原則として交代 |
| コート内に入らず、自チームのベンチ付近で15秒以内に対応し、再開を遅らせない | 規則上の介助に含まれず、交代不要となる場合 |
| 出血中・開いた傷口がある | 交代しなければならない。復帰の条件は後述 |
| どちらかのチームのタイムアウト中に回復 | 交代を知らせるブザー前に認められたタイムアウトなら、続行できる場合 |
約15秒は「15秒間は救護を待つ」という指示ではありません。重い怪我の搬送が危険だとドクターが判断した場合、コート外への搬送に時間制限はありません(公式解説5-12、5-13)。
続行できない、手当てや介助を受けた場合の交代義務には、交代するとコート上の選手が5人未満になる場合の例外があります。この人数の例外を、出血・開いた傷口がある選手をそのまま出場させてよいという意味に広げないでください。
「触っていないから介助ではない」は誤り
例:A1が足を痛めたように見え、コーチが許可を受けてコート内に入り、様子を確認しただけで戻りました。A1がすでに回復していて、手当てをしていなくても、規則上は介助を受けた扱いになります(公式解説5-1、5-2)。
コート内でテーピングを補強する、コンタクトレンズを探すなども介助に当たり、原則として交代です。一方、ベンチエリア内にとどまる関係者が、付近の選手へタオルや飲み物を渡し、15秒以内でゲーム再開を遅らせない対応なら、交代不要の例があります。
重要なのは、誰が、どこで、何のために対応し、再開を遅らせたかです。コートの外であっても、自チームのベンチエリアを離れて選手のテーピングを直した場合は、交代が必要な例があります(公式解説5-10)。
出血・傷口がある場合の復帰条件
ゲーム中に出血したり傷口が開いたりしている選手は、交代しなければなりません。出血が止まり、開いていた傷口が完全かつ安全に覆われた後でのみコートに戻れます(第5条5-6)。
ルールの条件を確認したうえで、実際の状態は救護担当や医療者、チーム責任者と確認します。TOや観客席の保護者が単独で復帰を決める手続きではありません。
タイムアウト中に回復した場合|交代ブザーの前か後か
ミニバスの第5条5-7では、怪我・出血・開いた傷口のある選手について、交代を知らせるブザーより前にどちらかのチームへタイムアウトが認められ、その間に回復・手当てが完了した場合、プレーを続けられるとしています。国内大会では交代のブザーはスコアラーが鳴らします。
| タイムアウトと交代の順番 | 確認すること |
|---|---|
| 交代ブザー前にタイムアウトが認められ、その間に回復・手当て完了 | 続行できる条件を満たすか審判が確認 |
| 交代ブザー後、または交代要員が既にプレーヤーになった後 | 「タイムアウトで回復したから元に戻す」と扱わず、交代手続きと再出場の規定を確認 |
一般競技の公式解説だけを見て、ミニバスのブザー前という補足を省かないようにします。請求した時点だけではなく、タイムアウトが認められた時機を確認してください。
フリースローの間でも、負傷した選手を交代できる
フリースローの1本目のボールがシューターに与えられた後であっても、手当てが必要な負傷選手はフリースローの間に交代できます。この場合、相手チームも希望すれば同じ人数だけ交代できます(第5条5-8)。
負傷したフリースローシューターが交代した場合は、その交代選手が残りのフリースローを行います。第1〜第3クォーターだからという理由で、必要な負傷交代まで行えないと考えないことが大切です。
第1〜第3クォーターの途中で交代した後は?
ミニバスでは第1〜第3クォーターの通常の交代は、クォーター間とハーフタイムに限られます。負傷などやむを得ない途中交代があった場合、下がった選手と交代して出た選手の両方が、その1クォーターに出場した扱いになります。
回復したからといって、そのクォーターの途中で自由に戻せるわけではありません。再出場は、出場クォーターの条件、交代が認められる時機、選手の状態を確認します。第4クォーター・延長戦は通常の交代時機の規定に従います。詳しくはクォーターごとの交代ルールをご覧ください。
負傷で止めた後の再開と、TOの時計操作
怪我が起きたことだけで相手ボールに変わるわけではありません。どちらがボールをコントロールしていたか、アウトやファウルが別に宣せられたか、残っているフリースローやスローインがあるかを審判が確認します。
| Aチームが攻撃していたときの中断理由 | ショットクロックの基本 |
|---|---|
| Aの負傷選手を保護するため中断し、Aが攻撃を続ける | 残り時間を継続 |
| Bの負傷選手を保護するため中断し、Aにスローイン | 24秒にリセット |
| 負傷と同時にファウル・アウトなど別の判定がある | その判定と再開条件に従う。負傷だけで一律にリセットしない |
笛でゲームクロック・ショットクロックを止め、審判の処置を確認してから設定します。スローインで再開するなら、コート上のプレーヤーへの正当な接触でゲームクロックを動かします。フリースローなら、その手順に従います。
TOは交代選手の番号、出場記録、タイムアウトの有無、再開するチーム、時計の残りを確認します。介助を受けたというだけで個人ファウルやチームファウルを加算しません。
保護者が協力できること
チームスタッフに状態を伝える、救護担当を呼ぶ、必要な連絡先や持ち物を用意するなど、会場の案内に従って協力します。無理に立たせたり、勝敗や出場時間を理由に復帰を急がせたりせず、救護と状態確認を優先しましょう。
参照した公式資料と関連記事
2026年10月4日確認。JBA U12「競技規則・関連規程等」掲載の2026ミニバス競技規則第4・5・19・29・43条、2026公式解説第5条、U12 TOマニュアルハンドブック(2026年度版)の負傷時のショットクロック処理を参照しています。大会の承認された運用と救護体制は大会要項も確認してください。
ミニバスの交代ルール
タイムアウトの回数・認められる時機
ライブボール・デッドボールと時計
ショットクロックの継続・24秒・14秒

