第10条「ボールのステータス」では、ボールがライブなのかデッドなのか、つまりプレー中なのか止まっている状態なのかを確認しました。第11条では、プレーヤーや審判が「どこにいる」と判断されるのかを扱います。
ミニバスの試合では、ライン際で足が出た、空中でボールを戻した、センターライン付近でバックコートに戻ったように見えた、という場面があります。第11条を知っておくと、そうした笛の理由が少し見えやすくなります。
第11条は「プレーヤーと審判の位置」についてのルール
第11条は、プレーヤーや審判がコート上のどこにいると判断されるかを定める条文です。保護者向けには、「ライン際やジャンプ中のプレーで、どこにいる扱いになるかを見るためのルール」と考えると分かりやすいです。
位置の判断は、アウトオブバウンズ、スローイン、フリースロー、制限区域、バックコート、8秒など、いろいろな場面に関係します。
プレーヤーの位置とは?
プレーヤーの位置は、基本的にそのプレーヤーが触れているフロアによって決まります。ミニバスの現場では、「足がどこについているか」「ラインを踏んでいるか」「コート内か外か」を見るとイメージしやすいです。
たとえば、ボールを持っている選手の足がサイドラインやエンドラインに触れている場合、アウトオブバウンズに関係することがあります。審判はボールだけでなく、足元やラインとの位置関係も見ています。
審判の位置とは?
審判の位置も、プレーヤーと同じように、触れているフロアで判断されます。ボールが審判に触れた場合は、その審判がいる位置のフロアにボールが触れたものとして考えます。
つまり、ボールが審判に当たったから必ずやり直し、というわけではありません。審判がどこにいるか、ボールがどの状態で当たったか、プレーがどう続いたかを、競技規則に沿って審判が判断します。
ラインを踏んだらどうなる?
サイドラインやエンドラインは、コートの境界です。コートの基本は第2条「コート」で確認できます。ボールを持ったプレーヤーが境界線に触れると、アウトオブバウンズに関係する場合があります。
スローインでは、スローインする場所やラインの扱いも大切です。スローインの詳しい方法は第17条「スローイン」で確認できます。ライン際の判断は近くで見ている審判が行うため、観客席からは見え方が違うこともあります。
空中にいるプレーヤーの位置
プレーヤーが空中にいるときは、最後に触れていたフロアにいるものとみなされます。保護者向けには、「空中にいるから場所が消えるわけではなく、どこからジャンプしたかが大切」と考えると分かりやすいです。
- コート内からジャンプして、空中でボールに触った。
- コート外からジャンプして、空中でボールに触った。
- ライン際でジャンプして、ボールをコート内へ戻そうとした。
- センターライン付近でジャンプして、ボールを受けた。
こうした場面では、最後に床へ触れていた場所が判断に関係します。特にライン際のプレーでは、審判が足元とジャンプした場所をよく見ています。
ミニバス版で注意したい相違点
2026年ミニバスケットボール競技規則では、第11条について一般競技規則との相違点が示されています。ミニバスでは、センターライン、スリーポイントライン、ノーチャージセミサークルエリアの規定は適用しないと整理されています。
そのため、第11条の位置の説明では、境界線、フリースローライン、制限区域を区画するラインなどを中心に確認します。3ポイントラインなどは体育館に線が引かれていても、その大会でどう扱うかは大会要項や主催者ルールを確認してください。
コート内・コート外の判断
コート内かコート外かは、床に触れている位置や境界線との関係で判断します。ボールを持っているか、ボールに触ったかも関係します。これはアウトオブバウンズや第22条「バイオレーション」の理解につながります。
ミニバスでは、子どもたちがライン際まで全力でボールを追いかける場面が多くあります。足がラインに触れているのか、コート外からジャンプしていないか、ボールを持つ前後でどこにいたのかが大切になります。
フロントコート・バックコートとの関係
プレーヤーの位置は、フロントコートやバックコートの判断にも関係します。センターラインを基準に前後のコートが分かれますが、ミニバスでは第11条の位置規定としてセンターラインの規定を適用しない相違点があります。
一方で、8秒やバックコートの判断そのものでは、コートの前後やボールの位置、プレーヤーの位置、チームのボールコントロールを合わせて確認します。第14条「ボールのコントロール」、第28条「8秒ルール」、第30条「ボールをバックコートに返すこと」とつなげて理解すると分かりやすいです。
ボールのステータス・コントロールとの違い
ここは、第10条・第11条・第14条を混同しないために大切です。
- 第10条「ボールのステータス」:ボールがライブかデッドか。プレー中か止まっているか。
- 第11条:プレーヤーや審判がどこにいるか。
- 第14条「ボールのコントロール」:誰が、またはどちらのチームがボールをコントロールしているか。
この3つは別の定義ですが、試合中の判断では組み合わせて使われます。たとえば、ライブボール中に、どちらのチームがボールをコントロールし、選手の足がどこにあるかを見ることで、アウトオブバウンズやバックコートの判断につながります。
ミニバスでよくある場面
- ボールを持った選手がサイドラインを踏んだ:足がラインに触れているかがアウトオブバウンズに関係します。
- ドリブル中に足がラインに触れた:ボールをコントロールしている選手の位置が問題になります。
- ライン際でジャンプしてボールを戻した:どこからジャンプしたかが大切です。
- コート外からジャンプしてボールに触った:最後に触れていた場所が判断に関係します。
- センターライン付近で足の位置が分かりにくい:ボール、足、チームコントロールを合わせて見ます。
- バックコートに戻ったように見えた:位置だけでなく、どちらのチームがコントロールしていたかも関係します。
- 審判にボールが当たった:審判のいる位置のフロアに触れたものとして考えます。
- スローインでラインを踏んだように見えた:スローインの位置とラインの扱いを審判が確認します。
審判はどこを見ている?
審判は、ボールだけでなく、足・ライン・位置関係を同時に見ています。
- プレーヤーの足がどこにあるか。
- ラインを踏んでいるか。
- 最後に床に触れていた場所はどこか。
- 空中にいるプレーヤーがどこからジャンプしたか。
- ボールを持っているか、触ったか。
- フロントコート、バックコートとの関係。
- ボールのコントロールがあるか。
- アウトオブバウンズやバックコートに関係するか。
TO担当者が知っておきたいポイント
第11条は、TOの操作に直接関係する場面は多くありません。ただ、笛の理由や再開場所を理解するうえで役立ちます。
- アウトオブバウンズやバックコートの笛の理由を理解しやすくなる。
- スローインの位置を確認しやすくなる。
- 8秒やショットクロックの判断と関係する場合がある。
- TOだけで位置判断をしない。
- 審判のシグナルと指示を待つ。
- 記録や時計操作は審判の判断に従う。
記録や時計操作は、第48条「スコアラー、アシスタントスコアラーの任務」や第49条「タイマーの任務」、初めてTOを担当する保護者向けチェックリストと合わせて確認しておくと安心です。
保護者が観戦するときのポイント
- ライン際ではボールだけでなく足を見る。
- 空中のプレーは、どこからジャンプしたかを見る。
- ラインを踏んだかどうかは審判が近くで判断している。
- フロントコート、バックコートはセンターラインと位置関係が大切。
- 触っただけでなく、コントロールがあるかも関係する。
- 分かりにくい場面は決めつけず、審判の判断を見守る。
よくある勘違い
勘違い1:空中にいれば、どこにも所属していない
空中にいるプレーヤーも、最後に床に触れていた場所が判断に関係します。どこからジャンプしたかが大切です。
勘違い2:ラインに少し触れただけならセーフ
ラインはコートの境界に関係します。ボールを持ったプレーヤーがラインに触れると、アウトオブバウンズに関係する場合があります。
勘違い3:ボールだけ見ていれば判断できる
実際には、足の位置、ライン、ジャンプした場所、ボールのコントロールなども関係します。審判は複数の要素を見ています。
勘違い4:審判にボールが当たったら必ずやり直し
審判にボールが当たった場合の扱いは、状況や位置によって判断されます。審判のシグナルと指示を確認しましょう。
第10条とのつながり
第10条では、ボールのステータスを確認しました。第11条では、プレーヤーや審判の位置を確認します。「ボールがプレー中か」と「選手がどこにいるか」は、アウトオブバウンズやブザー前後のプレーを見るうえで大切です。
第12条とのつながり
第12条「ジャンプボールとオルタネイティングポゼッション」では、ジャンプボールとオルタネイティングポゼッションを扱います。ジャンプボールやスローインでプレーが始まる場面でも、プレーヤーの位置やボールの位置が関係します。第11条を理解しておくと、試合開始や再開の場面も見やすくなります。
まとめ
- 第11条は、プレーヤーと審判の位置についてのルール。
- プレーヤーの位置は、基本的に床に触れている場所で判断する。
- 空中にいるプレーヤーは、最後に床に触れていた場所が関係する。
- ラインを踏むと、アウトオブバウンズなどに関係する場合がある。
- ミニバスでは、センターライン、スリーポイントライン、ノーチャージセミサークルエリアの規定は適用しない相違点がある。
- フロントコート、バックコート、8秒、バックコートバイオレーションにもつながる。
- 第10条のボールのステータス、第14条のボールのコントロールとは別の定義。
- 保護者は、ボールだけでなく足・ライン・位置関係を見ると、笛の理由が分かりやすくなる。
2026年競技規則の各条文をまとめて確認したい方は、2026バスケットボール競技規則をミニバス向けに解説|第1条〜第50条まとめをご覧ください。


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